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I am the heartgazer. ACの独り言

心理的虐待サバイバーの経験や考察を執筆していきます。

自助グループの果たす役割について

こんにちは、omeletです。
今回は私の考える自助グループの役割について書きたいと思います。


自助グループが持つ役割としてしばしば言われるものが

・当事者やその家族同士が問題を共有する役割
・その問題の解決を手助けする役割

というものがあります。もちろんこれらの役割は重要です。しかし私はこれに加えて以下の役割があると考えます。

・自身の情報を発信する役割
・当事者や家族の居場所となる役割

この二つの役割は非常に重要です。
何かしらの生きづらさを持つ人々は、その悩みが周囲に共有されないと孤立してしまう可能性があります。孤立してしまった場合どうなるかというと、何かあったときに頼る相手がいなかったり、必要な情報を手に入れられなかったりということが起こり得ます。これを防ぐことが自助グループの重要な役割の一つです。
それでは当事者や家族が孤立しないためにはどうするか。自助グループや関連団体が積極的に自分たちの活動を周知していくことが重要です。自分たちがどういう人たちを対象に、どういう活動をしているかを当事者やその関係者以外にも知ってもらわなければなりません。多くの人が知れば知るほど 、自助グループを必要としている人たちに声が届く確率は高くなります。それだけではなく、今は当事者でない「未来の当事者」を救うことも可能になります。そのため、内側の活動を充実させることと同時に、広報活動に力を入れる必要もあると言えるでしょう。
以上のように自助グループは支援団体であり、当事者団体であり、広告塔だというのが私の考えです。しかしそれだけでは十分とは言えません。
当事者やその関係者の孤立を防ぐためには、自助グループが人々の居場所となる必要があります。必要な情報を提供するだけではなく、参加者同士の関係を居心地のいい状況にすることも必要となってきます。居心地がよい環境は、精神的な落ち着きをもたらし帰属感につながります。帰属感が得られるといることは自分自身の居場所と認識することになり、孤独感を軽減することができるのです。


これまでに述べたように、自助グループは4つの役割を持っています。自助グループに参加することを検討する際には、その役割を果たしているのかを見定めた上で自分にあったところを選ぶことが大切になってきます。
自助グループに参加しようか迷っている人、また参加しようとは思っているけれどどこに参加するか決めかねている人は以上のことを参考に見てみるとよいと思います。

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omelet(@milk832omelette):自助グループ「ハートゲイザー」主宰